中学英語からまるっとおさらい!
大人の学び直し英語【220】 接続詞10 – 従属接続詞7 - 理由・原因
品詞について
これまでの記事で、副詞節を導く従属接続詞として、時・条件・目的・譲歩を学習しました。今回から理由や原因を表す接続詞を見ていきましょう。まずはお馴染みのbecauseの他に、よく使うものとしてどんなものがあるのか確認しておきましょう。
理由・原因の接続詞で覚えるべきはこの7つ!
理由・原因を表す接続詞としては、次のものを覚えておきましょう。
-because
-since
-as
-for
-so that
-given that
-seeing that
これらはいずれも後に節(主語+動詞)が続き、「~だから」と訳すことができます。
ただし、forは従属接続詞ではありません。等位接続詞として大人の学び直し英語【213】で学習しましたね。
また、so thatは目的・程度の接続詞として大人の学び直し英語【217】でも取り上げましたね。
目的は理由になりうる
I left early so that I could pick up my child on time.
意味:私は子どもを時間通りに迎えに行くために、早く出ました。
この例文で、so thatが導く節は目的と捉えることができますが、目的は行為や出来事の理由ともなります。
「なぜ早く出たの?」
「子どもを時間通りに迎えに行くため」
「so ... that~」が程度を表すケースでも同じようなことが言えるでしょう。次の文で、that節はどのくらいtiredだったのかという程度を表していますが、tiredはthat節の理由だとも解釈できます。
I was so tired that I didn’t want to study.
意味:私はとても疲れていたので、勉強したくなかった。
「なぜ勉強したくなかったの?」
「あまりにも疲れていたので」
for と because の違い三点
forとbecauseの違いは、以下の三点にまとめられるでしょう。
1 forは等位接続詞です。ですから、 forに導かれた節は、主節に従属しているわけではありません。andやorと同じように、他の節と並列の関係にあるということです。becauseやsinceなどは副詞節を導く従属接続詞です。
この文法上の違いは、そのままニュアンスの違いに表れます。
He didn’t come, for he was ill.
意味:彼は来なかった。というのも、病気だったからである。
He didn’t come because he was ill.
意味:彼は病気だったので来なかった。
because節は主節であるHe didn’t comeに組み込まれており、ひとまとまりの文になっていますが、for節は独立しているのですね。(becauseを訳すときに必ずひとまとめにしなければならないというわけではありません。文の長さなどに応じて、わかりやすい日本語にしましょう)
2 forはフォーマルな書き言葉で、やや古風です。聖書、古典文学(シェイクスピア、ディケンズなど)、詩、格言によく出てきます。小論文には使わない方がいいでしょう。
becauseは会話でも通常の書き言葉でも自然に使うことができます。
3 because節は文の後半に置くこともできれば文頭に置くこともできますが、for節は通常後ろのみです。
Because he was ill, he didn’t come.
意味:彼は、病気だから来なかったんだ。
Becauseを文頭に持ってくると、強調的になります。
次回は、sinceやas, given that, seeing thatの違いについて解説しましす。
練習問題
次の文をニュアンスに気を付けて日本語にしてみましょう。
1 The little boy shouted, “Because my sister broke my car, I pulled her hair!”
2 Many people prefer working from home because it allows them to save time and money.
3 Forgive them, for they know not what they do.
解答・解説
1 小さな男の子は叫んだ。「妹がぼくの車を壊したから、髪の毛をひっぱったんだよ!」
-Becauseが前に出て理由が強調されている。
2 多くの人が在宅勤務を好む。なぜなら、時間とお金を節約できるからだ。
-becauseは小論文でも自然に使えますが、いつもbecauseばかりにならないようバリエーションをつけましょう。
3 彼らをお赦しください。彼らは自分が何をしているのか知らないのです。
― 聖書『ルカによる福音書』
| ライタープロフィール●外国語人 | |
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英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点 |














