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大人の学び直し英語【214】 接続詞4 – 従属接続詞
品詞について

前回と前々回の記事で、等位接続詞について解説しました。今回から従属接続詞に入ります。英語のライティングでは、ひとつのエッセイの中に多様な文を使うことが推奨されています。単純な構文や等位接続詞を使った文、従属接続詞を使った文など様々な文を書けるようにしておきましょう。
従属接続詞とは?
従属接続詞とは、メインの節(主節)と従属節を繋ぐ単語のことです。では、「節が従属する」とはどういうことでしょうか?
また、どのような「従属の仕方」があるのでしょうか。
まず、「節」とは一般に、主語と述語動詞を含んだものであることを思い出してください。つまり、「節」はそれだけでひとつの文になることができるものです。それが「句」との違いです。
She finished her homework.
意味:彼女は宿題を終えた。
これは大文字で始まってピリオドで終わるひとつの文です。
Her mother came home.
意味:彼女の母親は帰宅した。
これもひとつの文です。
上のふたつの文を並列の関係で結ぶには、前回学んだ等位接続詞を使って次のように言うことができます。
She finished her homework and her mother came home.
意味:彼女は宿題を終え、母親は帰宅した。
こちらもひとつの文ですが、中に二組の「主語+述語動詞」がありますね。ひとつの文の中に複数の「主語+述語動詞」があるとき、そのそれぞれを「文」ではなく「節」と呼ぶわけです。
英語では、日常会話を別にすれば、複数の節を繋ぐときに必ず接続詞を加えます。
では、次の文ではふたつの節はどんな関係にあるでしょうか。
1 She finished her homework before her mother came home.
意味:彼女は母親が家に帰る前に宿題を終えた。
後ろの節は、前の節がいつ起きたかという情報を加えていますね。
この場合、She finished her homeworkが主節、her mother came homeが従属節です。
Before her mother came home, she finished her homework.
順序を変えても意味は同じで、節の主従の関係も変わりません。やはりBeforeが付いている方が従属節です。
このように、状況や条件、理由などを付け加えるのが「従属節」の働きのひとつです。
等位接続詞andやorを使うときは、ただ出来事を並べていくだけで、どれが主とも従とも言えません。
では、他の「従属の仕方」を見てみましょう。
2 Her father thinks that she should eat more.
例文2では、thatの後ろの節は前の動詞 thinks(考えている)ことの内容です。
つまり、後ろの節はthinksの目的語となっています。
この時、メインの節(主節)はHer father thinks で、従属節は she should eat more. です。
このように、従属節は主節の文の要素(主語、目的語、補語)としてはめこまれている場合もあります。
大きな文の中に小さな文が入っていると考えることもできます。
[ Her father thinks (that she should eat more.) ]
意味:彼女はもっと食べるべきだと彼女の父は考えている。
例文1のbeforeや2のthatは、従属節を導く従属接続詞です。
どちらも、接続詞として使われるだけではなく、他のさまざまな品詞としてもよく登場しますね。
練習問題
次の文の中のふたつの節はどのような関係になっているでしょうか。
1 I like you because you are hard-working.
2 You are hard-working, but I find it hard to connect with you.
3 Although he worked hard, he wasn’t respected by his family.
解答・解説・和訳
1 I like you が主節で、because以下はその理由を加えている。
和訳:あなたは勤勉だから好きだ。
2 butの前の節と後の節は並列。butは等位接続詞であることに注意。
「あなたが勤勉である」という事実と「あなたと打ち解けるのは難しい」という事実は同等に並んでいる。
和訳:あなたは勤勉だが、あなたと打ち解けるのは難しく感じる。
3 カンマの前は譲歩を表す従属節、後が主節。
和訳:彼は勤勉に働いたにも関わらず、家族からは尊敬されなかった。
ライタープロフィール●外国語人 | |
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英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点 |