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大人の学び直し英語【221】 接続詞11 – 従属接続詞8 - 理由・原因 2
品詞について
前回から、理由を表す接続詞について解説しています。今回は、理由を表す従属接続詞becauseとsinceについてまとめます。2つの接続詞の違いを理解して、使い分けられるようになりましょう。まずはbecauseを使うときの注意点から入ります。
従属節には主節が必要
従属節は主節に従属しているわけですから、becauseなどの従属接続詞を使うときは、同じ文中に主節があることが必要です。
これは、他の従属接続詞を使うときは分かり切ったことだと思いますが、becauseだけは口語の影響か、作文でも主節無しでBecause節のみの文を書いてしまう人が少なくありません。
例えば、会話なら次のようなやりとりはよくあります。
A: Why did you go to the park this morning?
B: Because I wanted to observe the birds.
意味:
A: 今朝なぜ公園へ行ったの?
B: 鳥が観察したかったから。
Bの返事は従属節のみの不完全な文です。会話では主節が省略されることがあるのですね。
TOEFL®やIELTS®、英検®のエッセイであれば、次のいずれかのように主節を加える必要があります。
I went there because I wanted to observe the birds. = Because I wanted to observe the birds, I went there.
意味:鳥が観察したかったからそこに行きました。
It was because I wanted to observe the birds.
意味:それは、鳥が観察したかったからです。
これはbecauseだけではなく、sinceやasでも同じです。
では、becauseとsinceの違いはどこにあるのでしょうか。
sinceとbecauseの5つの違い
次の文を比べてみてください。
Since online education has become more accessible, many adults are returning to study.
意味:オンライン教育が利用しやすくなり、多くの成人が再び勉強を始めている。
He studies online because his boss required him to do that.
意味:上司が要求したため、彼はオンラインで勉強している。
sinceとbecauseの主な違いは次の通りです。
1 sinceは読み手もすでに理由を共有している、または理由は明白であると想定されている
2 sinceは主節の背景や前提を示し、becauseは直接的な強い理由を示す
3 sinceは文頭に置くのが自然で普通だが、 becauseは後半に置くことが多く、文頭に持ってくると強調的な表現となる
4 sinceは中立的、説明的だが、 becauseは感情が入ることがある
5 sinceもbecauseも、会話・書き言葉の両方で使われるが、sinceの方がややフォーマル
asとbecauseの違いも概ねこの通りですが、asはsinceよりさらにフォーマルです。
As you know, ... (ご存じの通り、…)という表現は会話でもよく使われますが、理由を述べているわけではありませんよね。次回はasの特徴を見ていきましょう。
練習問題
日本語の文と意味が同じになるよう、空欄に英語の単語を入れてください。because/sinceどちらも使えるものもあれば、一方のみ適切な場合もあります。
1 彼が私のお気に入りの花瓶を壊したのでめちゃくちゃ腹が立った。
I was so angry ( )( )( )( )( )( ).
2 皆さんお揃いですので、始めましょう。
( )( )( )( ), let’s get started.
3 雨が降ったのでピクニックはキャンセルとなった。
The picnic was cancelled ( )( )( ).
解答例・解説
1 because he broke my favorite vase
-感情的なのでbecauseが適当
2 Since everyone is here
-皆が揃っていることは、聞き手も承知のはず
-会議などを始めるときの決まり文句
3 because it rained / since it rained
-どちらも正しいが、becauseの方が会話的で感情をこめることもでき、sinceの方が説明的で報告書などにふさわしい
| ライタープロフィール●外国語人 | |
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英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点 |














