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大人の学び直し英語【222】 接続詞12 – 従属接続詞9 - 理由・原因 3

品詞について

理由を表す接続詞のうち、前回は主にbecauseとsinceの違いについて解説しました。今回は、asを取り上げ、sinceとの違いをまとめます。

 

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なぜいつもbecauseじゃダメなの?

理由を言いたいとき、いつもお馴染みのbecauseを使いまわしている人も多いと思います。たしかに、文法的には間違いではありません。

しかし、becauseの特徴として、直接的な理由を強く主張するという側面があるため、ビジネスの場面や親しくない相手には使いすぎない方がいいでしょう。

例えば、「お忙しいようですので、また後で来ますね」と言いたい場合。

 

I'll come again later since you are busy.

 

と言えば、気配りが感じられます。しかし、

 

I'll come again later because you are busy.

 

と言うと理由が強調されるため、「あなたが忙しいせいで二度手間になる」という印象を与えかねません。
いつもそうなるというわけではなく、言い方や相手との間柄によって変わるわけですが、becauseの多用は禁物だと覚えておいてください。

逆に、理由を明確に強調したい場合はbecauseがふさわしいです。

 

The shipment was delayed because the customs inspection took longer than expected.
意味:出荷が遅れたのは、税関検査が予想以上に長引いたためです。

 

asとsinceの4つの違い

前回の記事でsinceとbecauseの違いについて解説し、asとbecauseの違いも概ね同じだと書きました。

どちらも理由を強調しすぎず、背景説明として自然に使えます。asとsinceは差し替え可能なことも多いです。

しかし、どちらか一方を選んだ方がいい場合も少なくありません。両者の主な違いをまとめると次の通りです。

 

1 理由のasを会話で使うとフォーマルすぎて不自然になることもある。

2 sinceは通常、話者も聞き手もすでに知っている理由に使うが、asは理由が既知でも未知でも関係なく使える。

3 asは3つの接続詞の中で一番やわらかい。理由を主張するというよりは軽く添えている印象であり、自然な流れで背景を導入できる。

4 sinceは時を表す接続詞として「~以来」という意味になることもあり、文脈によってはどちらかわからなくなる。逆に asは接続詞として「~につれて」という意味になる場合もあり、文脈によってはどちらかわからなくなる。

 

たとえば、sinceを用いた次の文はふたつの意味にとることができます。

 

Since my boss found a mistake in the last report, I had to rewrite it twice.

意味a: 上司が前回のレポートに間違いを見つけたため、私は2回書き直さなければならなかった。

意味b: 上司が前回のレポートに間違いを見つけて以来、私は2回書き直さなければならなかった。

 

理由であることをはっきりさせたければ、asかbecauseを使います。
「~以来」という意味を明確にしたければ、次のように表すことができます。

Ever since my boss found a mistake in the last report, I’ve had to rewrite it twice.

 

次に、asを使った文で意味があいまいになる例を見てみましょう。

 

As younger generations continue to move to big cities, the population has been declining in small towns.

意味a: 若い世代が大都市に移動し続けているため、小さな町の人口は減ってきている。

意味b:若い世代が大都市に移動し続けるにつれて、小さな町の人口は減ってきている。

 

この場合は、先ほどと逆にsinceかbecauseを用いれば理由であることがはっきりします。sinceの「~以来」という意味は、この文の「~し続ける」という継続の意味と両立しないため、理由としか解釈できません。そして、becausは常に理由ですね。

そして、asを「~につれて」という同時性に限定したければ、次のように書き換えることができます。

 

As younger generations have been moving to big cities, the population in small towns has gradually declined.

 

現在完了進行形を使うことによって「進行中」のニュアンスを強調し、副詞gradually(徐々に)を加えました。

さあ、前回と今回の記事でbecause, since, asの使い分けが明確になったでしょうか?まずは実際に英文を読んだり聞いたりするときに、ちょっと意識してみてくださいね。

  

練習問題

ほぼ同じ内容を表す次の3つの文で、【 】内で示した条件にふさわしい接続詞をbecause, since, asから選んでください。

 

1 ( ) online misinformation has become widespread, educational programs on media literacy are increasingly important.
【前半の内容を読み手も知っている背景として提示する】

 

2 ( ) online misinformation continues to grow, educational programs on media literacy are increasingly important.
【前半の内容を読み手も知っているかどうかに関わらず、理由として軽く添える】

 

3 Educational programs on media literacy are increasingly important ( ) online misinformation influences public opinion in harmful ways.
【後半の理由を明確に主張する】

 

解答・解説・和訳

1 since
意味:オンライン上に誤情報が広まっているため、メディア・リテラシーに関する教育プログラムが一層重要となっている。
-前半の背景を既知の事実として扱っている

 

2 as
和訳:オンライン上の誤情報は増え続けており、メディア・リテラシーに関する教育プログラムが一層重要となっている。

 

3 because
和訳:オンライン上の誤情報が人々の意見に悪影響を及ぼしているから、メディア・リテラシーに関する教育プログラムが一層重要となっている。
-理由を明確に主張している。

 

 

ライタープロフィール●外国語人

英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点
Shibashibaのコーチング&語学レッスン

 

 

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