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大人の学び直し英語【209】 否定の副詞 -2-

品詞について

前回と今回で否定の副詞をおさらいしています。ひとつの単語に副詞以外の用法があることも少なくありません。意味だけではなく使い方も整理しておくと、必要なときにすぐ使えますね。今回は基礎的な用法のほか、硬い書き言葉のみで出会う表現についても解説します。

 

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neither:形容詞・代名詞として

neitherは「(ふたつの/ふたりのうちの)どちらも~ない」という意味で、形容詞としても代名詞としても、そして副詞としても使われます。まず、形容詞・代名詞としての使い方を復習しておきまましょう。

 

Neither country is ready to accept the cease-fire. =  Neither of the countries is ready to accept the cease-fire.
意味:どちらの国も停戦に応じる用意はない。

 

最初の文ではcountryを修飾しているので形容詞ですね。
次の文では直後にofがあるから名詞だと分かります。そして、「(ふたつの国のうちの)どちらも(~ない)」を指す代名詞です。
Neitherがあるだけで否定文となり、さらにnotなどを加える必要はありません。

 

副詞としてのneither

Neither Charlie nor Sally is ready to make up.
意味:チャーリーもサリーも仲直りする用意がない。

 

Neither A nor Bとセットで使うとき、neitherは否定の副詞でnorは接続詞です。

 

口語のno way

There’s no way I’m going to that party.
意味:あんなパーティー絶対行かない。

 

通常二語で表記するno wayは、上の例のように文中で使うほか、強く否定する返答として使うこともあります。返答の場合、noやneverと同じように副詞とみなされます。

 

May I go to the party?
-No way!
意味:私はそのパーティーに行ってもいい?
- 絶対ダメ!

 

主に会話やSNS、親しい人同士のメール、ブログなどで使われますが、ビジネス文書や論文では使いません。

 

否定の副詞:上級編

Little was she aware that he was taking advantage of her.
意味:彼女は、彼が自分を利用していることにほとんど気付いていなかった。

 

文学的な表現やドラマチックな効果を出したいとき、否定の副詞little(少ししか), never(全く), rarely(めったに), seldom(めったに)などを文頭に持ってくることがあります。
その場合、直後に続く主語と動詞(上の例ではwas she)は疑問文と同じ語順になります。
つまり、be動詞や助動詞があれば倒置、なければdoやdidなどが加わります。

 

Rarely did she call her grandmother.
意味:彼女が祖母に電話をかけることはめったになかった。

 

No wayも同じように文頭に来て、後が疑問文の語順になることがありますが、no wayはどう使ってもカジュアルなニュアンスです。

また、受験英語で習ったかもしれませんが、「~するかしないかのうちに/~したとたんに」という意味で否定の副詞hardlyやscarecelyを文頭に使うのも、同じ構文ですね。

 

Hardly had I arrived when the meeting started.
(私が着いたとたんに、会議が始まった。)

 

ちなみに、接続詞norはneitherなしで単独で使うこともあります。
否定文の後で次の文の頭に置かれ、やはり後は疑問文の語順となります。
ただし、この用法は現在では硬い書き言葉でのみ使われ、話し言葉では使いません。

 

I don’t like coffee, nor do I like tea.
→ コーヒーが好きではないし、紅茶も好きではない。

 

練習問題

日本語と同じ意味になるように【 】から副詞を選んで空所に入れてください。
【No way, At least, Neither, Never, Seldom】

 

1 父も母も運転しない。
( ) my father nor my mother drives.

 

2 こんな美しい夕日は一度も見たことがない。
( ) have I seen such a beautiful sunset.

 

3 彼みたいに踊るなんて私には無理!
( ) ( ) can I dance like him!

 

解答・解説・和訳

1 Neither

2 Never
-文法的にはSeldomも可能だが、意味が次のように変わる。
「こんな美しい夕日はめったに見たことがない」

3 No Way
-at least(少なくとも)は否定の副詞句ではない。文頭に来た場合でも後ろの文が疑問文のような語順になることはないため、文法的におかしい。また、意味も合わない。

 

 

ライタープロフィール●外国語人

英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点
Shibashibaのコーチング&語学レッスン

 

 

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